しらすは魚を丸ごと食べるので、カルシウムやたんぱく質が一度に摂取できるのが魅力ですよね!
特に釜揚げしらすは柔らかく、歯の弱くなった方や高齢者も食べやすい食材ですし、離乳食が始まったばかりの赤ちゃんのも積極的に食べさせたい食材として取り上げられています。
我が家も子供たちの離乳食期にはよく利用していましたが、大きくなると焼き魚の方が食卓に並ぶことの方が多くなってしまい、購入する機会が減ってしまいました。
しかし、栄養面を気にしておにぎりにするなら焼き魚より《しらす》の方が身体に良さそう‼と思って売り場に行くと《しらす》は勿論、《しらす干し》や野沢菜やカリカリ梅の混ざった《ちりめんじゃこ》など種類が沢山あります。
「しらす」と「ちりめんじゃこ」見た目は似ていますがどのような違いがあるのでしょか?
そして、気になる栄養価に違いはあるのでしょうか?

今日はしらすの栄養素について語っていきます!
しらすに含まれる栄養素
小さな小さな「しらす」はウルメイワシやカタクチイワシの稚魚なのはご存知でしたか?

大きくなるとイワシになるんだね!
たまに小さなエビが混ざっていて「ラッキー!」って思うよ!
ひと昔前…いえ、大昔に「さかな、さかな、さかな~♪さかなをたべ~ると~♪」という歌が流行りましたが、その歌の歌詞にはこうあります。
この歌が流行ってから、魚に含まれる成分に特化したサプリメントの増えたように感じます。
さて、それはなぜでしょう?
カルシウムが豊富
カルシウムは牛乳をはじめとする乳製品に多く含まれ、骨や歯を作るのに必要な栄養素だというのをご存知の方は多いと思います。
だからこそ「牛乳を飲めばカルシウム不足を解消できる」と思っている方も多いのではないでしょうか?

え⁉違うの?
ちょっと待って!牛乳ばかり飲んで水分を多くとると、お手洗いが近くなったりしませんか?
カルシウムは水に溶けやすいので汗や尿と一緒に排出されてしまうし、もともと身体に吸収されにくい栄養素なので牛乳をたくさん飲んでいるからと言って大丈夫とは言えないんです💦
しらすに含まれるカルシウムは牛乳のなんと5倍‼
しかも一つの食材の中にカルシウムの吸収を助けるビタミンDも入っているので、牛乳より効率よくカルシウムを吸収できる食材と言えるのではないでしょうか。
スポーツに励む子供はカルシウムが不足すると怪我や故障にも繋がりますし、汗と一緒に流れ出てしまうので常日頃から意識して摂取させたいですよね!
ビタミンDが豊富
カルシウムとリンの吸収を促進させる働きをもつビタミンDは、体内では生成できないため、不足を解消するには「食品やサプリメントで摂取する」もしくは「日光浴をする」方法があります。
カルシウムの吸着を助けるので骨粗鬆症の予防(骨や歯の形成)や免疫力を高める効果もありますよ!
そのため、カルシウムと併せて摂取できるしらすはまさに<カルシウムの宝庫>と言える食材ではないでしょうか‼
マグネシウムが豊富
マグネシウムは、体内でのさまざまな代謝に関与する栄養素です。
ビタミンDの様にカルシウムと協力することで筋収縮の制御や神経指令の伝達などに役立つほか、血管を拡張させる働きもあるので高血圧や不整脈の予防・改善にも効果があります。
体内の栄養素の合成や分解にも関わるので効率よくエネルギー生産をしてくれるミネラルと言えます。
DHA・EPAが豊富
EPA(エイコタペンサエン酸)とDHA(ドコサヘキタエン酸)は主に魚に含まれる油です。
私たちの体の中では合成できない必須脂肪酸の一つで、イワシやサバなどの青魚に多く含まれているので、その稚魚であるしらすにも多く含まれています。
EPAとDHAは血液をサラサラにする効果があり、動脈硬化や心疾患などの生活習慣病や認知症などの予防効果が期待されています。
たんぱく質が豊富
私たちの身体は筋肉や臓器、皮膚、毛髪など身体のさまざまな部分を作るのに常にたんぱく質を必要としています。
特にスポーツをする子どもにはカルシウム同様、身体の成長のためのたんぱく質と筋力UP・トレーニングの後に筋肉の回復のたんぱく質が必要になります。
不足してしまうと、筋力の低下の他にも身体の免疫機能が低くなり抵抗力も弱まるので注意が必要です。
ビタミンB12が入っている
先ほどお話しした様にしらすにはたんぱく質がとても豊富。
しかし、このたんぱく質を体内で有効活用する為にはビタミンB群が欠かせません。
しらすを食べることで良質なたんぱく質と一緒にたんぱく質の分解に欠かす事が出来ないビタミンB12が摂取出来るので効率よく体内に取り込めますよ!

たんぱく質を効率よく分解できるってことは筋肉の回復にとても役立つんだよ!

じゃあ、練習の後にピッタリの食べ物なんだね!
梅干しと一緒に食べることで更にカルシウムの吸収力UP
梅干しに含まれているクエン酸にはカルシウムの吸収を更に後押しする効果があります。
その効果はなんと!1.5倍‼
1日に必要なカルシウムの量は牛乳に例えると600㎖分だそうなので、しらすと梅干を掛け合わせることでいかに少量で効率よくカルシウムが摂取することが出来るかは一目瞭然です。

クエン酸が良いなら「おにぎり」にするなら<しらす×梅干し>が相性良いけれど、
パスタにするなら<しらす×レモン>でも美味しそう!
しらす・しらす干し・ちりめんじゃこの違い
生しらす・釜揚げしらす・しらす干し・ちりめんじゃこ
同じ魚体ですが加工や乾燥度によって呼び名が変わり、栄養にも変化がありますよ!
水分量の違い
生しらす
水揚げされてすぐ、生の状態のしらすを言います。
数時間で鮮度の落ちてしまうので、スーパーに並ぶことは少ないのではないでしょうか?
実は昔、お寿司屋さんで働いていたことがあったのですが、アシが早い(鮮度が落ちやすい)せいか入荷も少なく、たまにお目にかかれる特別な食材だと思っていました。
最近では獲れたてのしらすを急速冷凍したもの販売されるようになったため、お取り寄せなども可能ですし、以前より身近な食材になってきたと思います!
「ちゅるん」とした食感が好きで私はお寿司屋さんで見つけると絶対に頼んでしまいます(笑)
釜揚げしらす
鮮度の落ちやすいしらすを、水揚げしてからすぐに塩茹でした物です。
水分が多く残っているので(8~9割)柔らかいですがあまり日持ちがしません。
お子さんがいらっしゃる方は、離乳食の頃に湯がいて塩抜きしたしらすをすり潰して与えた…なんて思い出もあるのではないでしょうか?

懐かしい~♡
しらす干し
釜揚げしらすを天日干しや機械を使用して、水分を5~7割ほどまでに乾燥させたものです。
食感はまだ柔らかいですが、やはり日持ちはしません。
ちりめんじゃこ
釜揚げしらすを天日干しや機械を使用して、水分を5割以下までに乾燥させたものです。
食感は硬くなりますが、凝縮する分、味と旨味は濃くなり日持ちには長けています。
しかし干すことで塩味が強くなるので塩分過多には注意が必要ですし、他のしらすほど量も食べられません。
栄養価の違い
生しらすと釜揚げしらす、同じ100gのカルシウム量を比較すると
- 生しらすは210mg
- 釜揚げしらすは190mg
(ちなみに牛乳100gは120mg)
見ての通り、一般的な食品の中では多いほうなんです。

水分と一緒にカルシウムも排出されるって本当だったのね!
たんぱく質・脂質・ミネラル類・ビタミン類などは水分量が少ないほうが含有量が多くなりますが、カリウムやビタミンB12などは生しらすに最も多く含まれていました。(学生時代の栄養成分表を参考にしました。)
稚魚の種類によって含まれる栄養素が異なるので、どのしらすが優れているかということは一概には言えないようです。
そして、ちりめんじゃこはさらに水分量が少ないので栄養成分が凝縮され、たんぱく質量が大きく増えていました。
ビタミンDに関しても、しらす干しの5倍、生しらすの9倍もありましたが、塩気が強いため、同じ量を比較すると塩分過多になってしまいます。
いくら栄養価が高くても、一度に食べる量は水分量の多いしらすの方が安心ですね!
我が家の朝の時短飯<しらす丼>
おにぎりに混ぜ込むことの多いしらす(ちりめんじゃこ)ですが、我が家では子供たちがしらすが好きなのでどんぶりにすることも多いです。
色々と組み合わせますが、今回は
- しらす
- かつおぶし
- 万能ねぎ
- 醤油
のみ。(先日、生卵を入れたら子供たちに「合わないから二度としないで!」と怒られました💦)
わたしはこれにおろし生姜と揚げ玉を入れるのが好きです♡
朝、時間のない時に冷凍しておいたしらすを軽くチンして、ポンポンご飯に乗せれば良いだけですし、子供たちもスプーンでかき込んで食べられるので楽ちん♪
(いずれおにぎりもご紹介します!)
しらすのまとめ
しらすについてのおさらいです!
- 牛乳よりカルシウムが豊富
- カルシウムの吸収に役立つビタミンDも豊富
- EPA・DHAは生活習慣病にも効果あり✨
- しらす・しらす干し・ちりめんじゃこは乾燥具合が違うだけで用途によって使い分けよう!
- 生しらす以外は塩分が高いので食べすぎに注意
塩分が気になる時は湯通しすることで塩気を落とすことが出来ますよ!
イワシやサバを毎日食べるのはなかなか難しいですが、しらすは冷凍保存も出来、場所も取らないので毎日の食事に取り入れやすいのではないでしょうか?
今日のお昼は、子供たちが居ないので、しらすのペペロンチーノにしよ~っと!